こんにちは!見習い葛職人の川原です。
今週は、鹿児島から届いた本葛(粗葛)を、数回に分けて「舟上げ」しました。
舟上げは秋月で行われる伝統的製法で、舟と呼ばれる木箱の中に木綿の布を敷いて、ポタポタと水抜きした翌日にすくい上げます。
すくい上げた本葛はプルプルしていて重さがあり、目を戻したらもう隙間が埋まっていたりして、すくい上げるのも一苦労です。
木枠の中にうつし、たたいて平坦にします。慣れるまでは息切れするほど大変な作業ですが、こうすることで中の空気が抜けて発酵を防ぐそうです。
舟上げした直後の固まりからは想像できないくらい、数分叩いただけで表面がツルツルになります。本当に不思議な物体です。
鹿児島から早めに秋月に戻ってきたおかげで、舟上げにまで携われてよかったです。これから葛蔵で半年以上自然乾燥させるため完成はまだまだ先ですが、あの根っこの状態からここまでの工程を見ていると、なかなかに感慨深いものがあります。